2015/12/15


人がいなくなる・・・

業種や企業規模にかかわらず全ての人事に関わる方が「人材がいない」と嘆いています。

数年前は「人財」の不足の問題だったのですが、今は「人材」の不足です。もっといえば「人手不足」です、 人材不足による機会損失という暢気なレベルではなく、一部では「事業存続の危機」という問題(スタッフがいなくて会社がつぶれる)になっている企業も出ています。

戦後から高度成長期にかけての「モノ不足の時代」は、・・・・

品質の商品を製造や調達できた会社が成長していきました。1980年代から「モノ余りの時代」になると顧客満足を追及してお客様の支持を得た会社が成長しました。多少社員を犠牲にして顧客満足さえ実現できていれば会社はしていきました。それなりの「働き手」がいたからです 。

しかし今は「人材不足の時代」です。そう考えれば、人材を確保できた会社が覇権を握るのは間違いありません。

今の状態は、インバウンド需要、オリンピック需要など一時的なもので、2020年には人材不足(採用難)も解消されるのではないかという楽観的な意見もありますが、多少の変動(波)があるにせよ、人材不足(採用難)は長期的なトレンドであり、けっして一時的な現象ではありません。

巷では、人口の減少による市場縮小ばかりが問題視されています。しかし、本当に問題なのは働き手の激減なのです。

いろいろな予測値が発表されていますが、国立社会保障人口問題研究所のデータによると2010年から2025年の間に総人口が5.8%減少するのに対して、20歳~44歳の人口は22.8%も減少するのです。人口推移からみても、働き手の不足はそう簡単に解消されそうにありません。

そのような働き手の絶対数が不足しているなか、いかに優秀な人材を確保(採用・定着・戦力化)していけるかが、企業存続の鍵となるのは間違いありません。

本気で、人事政策(採用・定着・育成)の根本的な見直しが必要な時代です。



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2015/10/27


死なせてはいけない

最近、仕事で沖縄によく行きます。
少し時間があると戦争史跡や資料館に足を運ぶようにしています。

昭和39年、既に復興を遂げた時代に生まれた自分にとって、自分が生まれる僅か20年弱前に、こんな惨状があったかと信じられません。

別に、今回のコラムで「戦争反対!」とか「軍縮!」とかを説くつもりはありません。

私は、世の中には「絶対!」ということはないと思っています。

竹槍一本で、銃火器を持った敵に一撃を喰らわせることの可能性もゼロではありません。
しかし、限りなく確率は低いはずです。

当時の優秀な軍指導者もそんなことはわかってはずです。(馬鹿ではなかったはずです)
しかし思考停止状態で「国体維持」の旗の下で、ほぼ全滅状態になるまで続けられたのです。

私の前職である「カネボウ【当時】」には、優秀な社員がたくさんいます。
実際にその先輩や同僚から学んだことがあるから、今の自分があります。

しかし、社会問題にまで発展する「粉飾決算」で解体になりました。

なぜそんなことが繰り返されたのか不思議でなりません。

当時の経営者も優秀な方々だったと思うのです。
そのうち景気拡大する。市場が大きくなる。業績がよくなる。などと本気で信じていなかったと思うのです。
いつか誤魔化し切れなくなることは、わかっていたと思うのです。

でも「会社を守る!」という、美しい旗のもと、粉飾は続けられたのです。
(そういう私も一兵卒として架空の売上計上に寄与していたのです。)
異を唱えた人は、ネガティブな奴とレッテルを貼られ、傍流に追い遣られたのです。

最近では、東芝で「不正会計」問題(=「粉飾会計」と何が違うののかわかりませんが…)が大きな問題に発展しました。まさに「チャレンジ」とは素晴らしい言葉です。
報道された情報からすれば、誰の目に見てもこんなことを続けられるはずがないことは明白です。しかし、続けられました。

VWの問題も、この情報化社会で、いつまでも偽り続けることができるはずがないことは
わかっていたはずです。優秀な経営者にはわかっているはずです。

私は、研修の中で「出来ない理由ではなく、出来る方法を考えよう!」とお伝えしています。
すぐに出来ない理由(言い訳)ばかりを考えていたら、何の発展性もありません。

しかし、素直に学び、本気で考えて出来ないなら、「やめる(撤退)する勇気」が必要だと思うのです。
逆説的に考えると、本気で「出来る方法」を考えないから、安易な「根性論」に流されるように思うのです。

今、経営幹部には、本気で「出来る方法」を考えると、同時に「やめる(撤退)する勇気」が両方必要だと思うのです。メンバーを疲弊させないために… 犬死させないために…



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2015/09/08


今期の経営計画はまだ活きていますか?

弊社(船井総研)は12月末決算なので、気の早い話ですが、今年の検証と来年(2016年)の経営計画に着手する時期に入ってきました。
そこで、経営計画とは何かを考えてみたいと思います。

良い経営計画とは何か?
良い経営計画とは、組織に行動革新・業務改革を起こす計画だと思います。今までと同じことを繰り返すのであれば、労力を費やして計画を立てる必要がありません。「経営計画」のようなものさえあれば日々の業務は問題なく進んでいきます。
無くても問題ない計画であれば、検証の頻度も低くなり、期の半ばで既に忘れられて活きていないなんてことも多々あります。

出来そうな目標を設定しても未達で終わるのは何故か?
前年比○%と言う目標設定の仕方があります。「前年比110%は無茶だから 105%位が妥当かな」などの過程を経て決定した目標設定のことです。必ずしも間違った手法だとは言い切れませんが、口悪く言えば、この場合の105%には根拠はなく「楽観的な市場予測」と「根性論」の産物であることが殆どです。ですから、結局は「流れに身を任せる」ことになります。
運よく「追い風」が吹けば達成しますが、風が吹かなければ未達成で終わることになるのです。

「達成出来そう目標」ではなく「これをやれば達成すると思える計画」を立てる。
ストレッチした目標を立てみましょう。今までと延長線上では達成困難と思える目標を本気で達成しようとしたら、新たな商品、新たなターゲット、新たなやり方が必要になるはずです。そこに「変革」が生まれるのです。ようやく皆が本気で考え始めるのです。
先に「前年比」や「市場動向」を目標を設定しまったら、そこで思考停止してしまうのです。

「計画」は意思の統一のためにある。 
既存の取組みであれば、多くが過去に経験済みのことですから、別に計画を立てなくても、皆がある程度同じように動くことができます。(行き慣れた場所を歩く分には地図が無くても誰も道に迷わないでしょう)しかし、未経験のことをやろうと思うと、誰もが迷いバラバラな動きになります。場合によっては既存の枠組みを壊すのですから、個々人の利害関係にも影響してきます。ですから、「経営計画」を介して、行動(意思)の統一をしなければならないのです。



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2015/07/21


その人事制度が危険!

「人事制度でモチベーションが上がりますか?」

人事コンサルタントを専門としている私にとって、返答に困る質問の一つです。
営業的には「Yes」と答えれば楽なのですが、そう答えれば嘘になることも多いのです。

人事制度が原因で、社員のモチベーションを下げてしまったり、評価制度が原因で会社の成長を止めてしまったなんてケースも決して少なくありません。

学歴なんかなくても。。。受験戦争なんかなくても。。。自衛隊なんかなくても。。。原子力発電所なんかなくても。。。 
そんなもの無くても、昔は普通に生きていた訳ですから、それが無くても社会が成り立つならば一番幸せなことだと思います。

「人事制度の話はそれと同じようなもの。」と言えば論理に飛躍し過ぎと批判を受けるかもしれませんが、もしかしたら、私たちサラリーマンの中の生活にインパクトを与え、それ以上の関心事になる人も少なくないのではないでしょうか?

「海賊と呼ばれた男(百田尚樹著)」に書かれている「出光興産」のような会社であれば、規定化された制度がなくても問題はないのでしょうが、ある一定の規模を超えたら管理上必要になるものです。  社員は制度がないと不安になってきます。まして一部の経営者層の胸三寸で決まるなんてことではなおさらのことです。

しかし、先ほど触れたように「危険性」を孕んだ制度です。だからこそ上手く制度を構築して、経営陣は上手く活用して、社員にはその制度と上手く付き合っていく必要があると思います。

私が、危険と思う人事制度を3つ挙げておきます。

(1) 緊張感を持たせようとして、社員を萎縮させるだけの人事制度
 (今、ほとんどの社員は不安をかかえていて、気の緩んでいる社員は少数派である)

(2) 夢はあるけど、現実性の感じられない人事制度
 (馬なら人参をぶら下げれば走り続けるけど、人間は喰えないことがわかるとすぐに走るのを止めてしまう)

(3) 短期的な成果にこだわり過ぎて、成長を留めている人事制度
 (人間は目の前の危険を回避するように動くように出来ている)

今の時代、人事制度に限らず「モチベーションの下がること」が氾濫しています。もしかしたら、このような人事制度でモチベーションを下げないことに成功したら、もの凄い効果があるように思うのです。
ネガティブに聞こえるかもしれませんが、モチベーションを下げるような制度になっていないでしょうか?



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2015/06/02


(実録) 君はいくら稼ぐか?

「君は、いくら稼ぐか!?」
これは、実際に15年前に船井総研の入社面接で受けた質問です。
そのとき私が答えに窮すると、追い討ちをかけるように「それじゃダメだね」と面接官のキツイ一言がありました。

もちろん今の時代に、こんな品のない質問をいきなりぶつけてくるような失礼な面接はありえませんが、本質を突いた質問ではあったと思います。

大企業で10数年働いていた私には、前年実績をベースに予測(希望的観測を加味)して、目標を立てると言うのが常識でした。

もちろん私には、コンサルタント会社での就業経験はなく、全く船井総研での働き方を知りませんから、コンサルフィーの単価も、どのくらいの仕事量があるのかもわからない状況下で、「どのくらい稼げるかわかるはずもない」というのが本音でした。

しかし入社して、しばらくしてこの質問の意味がわかってきました。
どこに目標を設定するかがで、仕事の仕方は大きく変わってくるのです。100万円を目標にした人は、そうなるように仕事を組み立てます。1,000万円を目標にすれば、そうなるように仕事を組み立てるのです。

実際に、100万を当たり前だと考え、目標を設定した人の多くが100万の成果に終わり、1,000万を当たり前だと考えた人の多くが1,000万を実現させている事実を体験したのです。

もちろん、思うように成果が上がらず、100万円の実績が続けば、他人が何を言おうとも100万円が当たり前のラインになり、いつの間にか仕事の仕方が固まってしまいます。
逆に上手い具合に、1,000万の実績が出来れば、1,000万が当たり前のラインとなるので、自分自身の当たり前レベルが実現しないと、何とも言えない違和感から、誰に促されることなく自ずと行動が修正されていくものです。

どの状態を当たり前にするかで、仕事の仕方は決まります。これは ほとんどの仕事に当てはまることだと思います。

最近の実績をベースに目標設定をするのが、一般的な方法だと思います。これは前年実績を当たり前とするということを意味しています。

成果の上がらない会社や、成果の上がらない人は成果の上がらないやり方を当たり前としています。しかし、今の実績は本当に当たり前の状態のでしょうか? もしかしたら、異常な状態を当たり前のラインとして設定しているだけかも知れません。

情報が増えるにつれて、データ分析の精度が上がるにつれて、前年実績や、規模企業、業界平均などなど、情報が増えるにつれて、間違った当たり前を自分に刷り込んでいる危険性を感じる今日この頃です。



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2015/04/14


人は変えられない。

今年の新入社員研修のシーズンもようやく一段落をしました。
かれこれ10年以上も募集型の新入社員研修を担当していますが、年々「素直」な新人が多くなっています。
講座中はニコニコうなずきながら聞いています。

グループディスカッションなどをさせても無難な模範的な発言をする人が増えています。
研修講師としては非常に助かります。

また、決意発表をさせると「1年後には戦力となって会社に貢献したい。」とか、「1年後には尊敬される先輩社員になりたい。」など前向き発言が目立ちます。とても頼もしい限りです。

しかし、そんな新入社員がたくさん入った会社の幹部は、最初こそ「優秀な人材」が入って来たというのですが、数年も経てば、リーダーにすべき優秀な人材が育たないと嘆いているのだから不思議です。

育てる仕組みがないとか、育て方がよくわからないと言うのですが、そもそも部下を育てるようと言うのはおこがましいのかも知れません。

研修のネタのひとつに、「変えることが出来るもの」と「変えることが出来ないもの」と言う話があります。
「自分」と「未来」は変えること出来ますが、「他人」と「現在・過去」とは変えることが出来ません。

だから、終わった過去や現在を嘆いたり、他人のせいにしても何も良くならないのですから、自分が今出来ることに集中して、望むべき未来を作っていきましょうという論旨です。

この考え方にたてば、新人社員を育てようする前に、自分自身が、模範となるべく変わる。魅力ある社員に変わる。ことこそが必要なのではないでしょうか。



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2015/03/17


けっして真似しないでください

安易に真似しないでください。

すぐに稼げる社員を育成しようという時流に沿っていない会社の話です。

私のご支援先の鉄工会社の話です。
失礼ですが「町工場」という雰囲気の社員数30名程度の小さな会社です。

派手な特許技術や、どこにも負けないと言えるほどの超技術を持っている訳でもないのに、
確実に利益を上げています。

価格競争になりやすい大量生産品は取り扱わないことがその理由のひとつですが、
それを支える人材の考え方にポイントがあるようです。

その会社は、その地域の国立大学から毎年1名づつ採用をしています。
学歴が全てではないとは言え、高学歴な人を確実に採用できるのは凄いことです。
しかも、社員が辞めないのです。その理由は何か・・・その会社で働けば、堅実な技術を習得できるからである。

この会社の職種は、「設計」、「組立」、「素材加工(旋盤やドリル)」の3つに分類されています。
勝手な先入観かも知れませんが、「設計」が上流で、「旋盤やドリル」が下流というイメージはあります。

そこの社長の基本に、良い設計をやるためには、組立のことがわかっていないといけない。
組立をやるためには、旋盤やドリルで素材加工ができないといけない。と言う考え方があります。

新人に対して、研修的に色々な工程に関わらせる会社はたくさんありますが、あくまでも研修レベルで体験させる程度に過ぎず、その道のプロ(職人)になるのとは程遠いレベルの会社がほとんどです。

しかし、この会社は、その道の一人前の職人のレベルになるまでやらせるのです。
例えば、ドリルでの穴あけがあります。傍目から見れば、鋼板を固定してドリルレバーを下げるだけの単純作業ですが、素材によって微妙な手加減で、僅かな違いが生まれ、その違いが品質に決定的な影響を与えるようです。センスの良い社員でも、3ヶ月程度かかるそうです。

CADの使い方を教えれば、すぐに通用する設計者は育成できるのですが、こんな育成をしていたら、育成時間はかかります。当然、失敗もすれば素材のロスも出ます。

それでも会社は儲かっているのです。それは、そのしっかりとした技術力が、クライアントに高く評価されているからです。
すぐに戦力化できるように、やり方(HowTo)を教えていく育成方法も間違いではないのでしょう。

しかし、なかなか真似するのは難しいですが、時間をかけて育成するのも良いのではないかと思います。
大袈裟かも知れませんが、こういうことがあって日本は強い経済大国になったのではないかと思います。



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2015/02/10


残念な人

■勝負の前に「勝ち組」と「負け組」は決まっている。

企業の一員である以上、常に評価を受けている。
高い評価を受けている人は、報われやすい仕事を任されることが多く、上司からの物心両面のバックアップもあって、成果も出しやすくなる「勝ち組」になる。

一方、評価の低い人は、キツイ仕事や成果が出にくい仕事を押し付けられることが多く、部位両面のバックアップも乏しく、成果は出しづらくなり「負け組」になる。

企業組織に、残念な人がいる。能力はあるのに「負け組」になった残念な人である。そういう人の多くは、勝ち組を「ツイているだけ」と評して、「そもそも不公平だ」と不満を漏らす。

■残念な人の特徴

人事評価制度に関わっていると、「残念な人」にある特徴が見えてくる。
残念な人は「評価を具体的にして欲しい」とか「評価基準を明確にして欲しい」と要求することが多い。

そもそも「評価」とは感覚的なものである。評価とは、所詮は他人の目から「どう感じるか?」のことである。一生懸命やっているかどうかではなく、それを見た人が「どう感じるか?」が評価結果となるのである。

だから、他人がどう感じるかが考えない人には、いくら行動基準を具体化しても、評価結果に納得できないのである。

■「何をやるか?」と「いつやるか?」が大切

能力のあるのに「残念な人」をそのままにしておいてはいけない。
能力はあるのに残念な人への関わりは、「何をやるべきか?」を教えるより「いつやるべきか?」を教えることにある。相手にどのような感覚を与えるかを気づかせることにある。

人の感覚とは「何をやっているか?」ではなく「いつやっているか?」で大きく変わってくる。

苦しい時にやってくれるのと 平常時にやってくれるのでは全く印象は違うのである。例えば、他人の手伝いをするにしても「自分の仕事を済ませてから手伝うのか?」「手伝った後に自分の仕事を片付けるか?」によって印象は大きく異なってくる。

残念な人への対応において大切なのは、何をするかを評価するかではなく、評価者つまり上司として「印象」「感じたこと」をしっかり伝えていくことではないだろうか



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