2011/12/12


時間の枠を外す

(1)時間で仕事をする人

「彼(彼女)は時間で仕事をするところがあるんだよ」
経営者の口からしばしば漏れる、社員に対する不満の言葉だ。
ここでいう「時間」は「定時から定時」という意味合いで使われている。

「定時から定時」で仕事をする人は少なくない。
子供を保育園に預けている人は、定時に退社できないと、預ける先がなくなってしまう。
社会には「定時から定時」で提供されるサービスが多い。


(2)「定時から定時」だけでは・・・・

もう一方で、社会には時間に関係なく提供してくれるサービスもある。
119番すれば救急車や消防車は24時間いつでも来てくれる。
電気、水道、ガスなども24時間いつでも使える。

「定時から定時」だけでは、困ってしまう人が出てくる。
救急車は来ても、受け入れ先の病院がなくて、命を落とす人は後を絶たない。
計画停電で大変な思いをした人は数知れない。

大事なものは、時間に関係なく提供してもらえるとありがたい。


(3)「時間の枠」を外す

仕事は、「定時から定時」で集中して行なったほうが効率は上がる。
コストの無駄をなくすこともできるし、前後の時間を有効に使うこともできる。
「始めと終わり」をコントロールすることはタイムマネジメントの基本だ。

しかし、「定時から定時」で仕事をしていても、
その「時間の枠」を外さなければならない時がやってくる。
特に、その高い能力が認められている人には必ずやってくる。


(4)プロとしての真価

誰かが時間外の対応を求めてくるのは、その人が困っているからであり、
誰かから「時間外」を求められるのは、あなたが必要とされているからだ。

経営者は、期待していない人に対して「時間で仕事をするところがある」とは言わない。
その能力を高く評価しているからであり、「同志であってほしい」という想いの現われだ。

その能力を認めていない人に例外処理は求めない。
その能力を認めている人にこそ例外処理を求める。

時間あたりの生産性を高めていくことは、プロとして基本中の基本。
しかし、プロとして評価されればされるほど、
時間の枠を外すことが求められていく。
時間の枠をどれだけ外せるか、プロとしての真価が問われている。


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2011/10/10


人を動かす原点

(1)正直者、2つの表現

正直者とは、ウソをつかない人。
正直者とは、自分のことをウソつきと言える人。
どちらの表現が、あなたの「心」に響いたでしょうか?


(2)「理」の世界と「心」の世界

「理」と「心」という2つの世界を、私たちは持っているのではないでしょうか。
正直者とは、「理」で考えるならば「ウソをつかない人」です。
ウソつきは正直者ではありませんし、正直者はウソつきであってはなりません。
でも、「自分のことをウソつきと言える人」の方が、なぜか「心」に響くのです。


(3)「自分はウソつきだ」と泣きながら詫びていたリーダー

「これまで、『そんなこともできないのか!』と、みんなを罵倒してきた。
なのに、自分だって、何もできてはいなかった・・・・・」
と、泣きじゃくりながら、詫びているリーダーを見たことがあります。

自分のメンバーを前に、咽(むせ)び泣きながら、「自分はウソつきだ」と告白していたのです。
その場に居合わせた人たちもまた、その情景の中で、それぞれに涙していました。

その告白を聞きながら、強く感じたのは、「この人、本当に正直な人だな」ということでした。
「自分はウソつきだ」という告白を聞いて、「正直な人だな」と心底から思えたのです。


(4)リーダーとは、人の「心」を動かす人

ドンブリ勘定の経営では、
現在の不安定な経営環境を克服していくことは困難です。
経営においては、「理」を駆使して、裏づけのある数値計画を策定していくことが大切です。
しかし、数値計画そのものが、経営の原動力になるわけではありません。

経営の担い手である人を動かす原点、それは「心」です。
「理」は大切なものですが、人を動かす原動力にはなりえません。
リーダーは、「理」を駆使するだけではなく、
人の「心」を動かすスキルを高めていかなければなりません。


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2011/08/15


目標達成と7つの変化

(1)目標達成と成長は一対のもの

目標が達成できないのは、「その目標を達成するだけの力がついていない」からです。
目標が達成できないのは、「未熟だからであり、成長が足りていない」ということです。
そういう意味では、目標達成と成長は一対のものです。


(2)「量的な成長」と「質的な成長」

成長には、「量的な成長」と「質的な成長」があります。

「量的な成長」とは、「大きくなること」です。
「質的な成長」とは、「中身がともなうこと」です。
大きくなるだけではなく、能力が進化するということです。

「量的な成長」は「質的な成長」が伴ってこそ意味があります。
中身が伴わない「量的な成長」は危険です。
量が増しているだけであり、肥満しているに過ぎません。

単なる体重の増加は、軽快な動きを鈍くします。
過剰な脂肪の増加は、機能不全をもたらします。
目標達成のためには、「質的な成長」に焦点をあてることが大切です。


(3)「質的な成長」を意味する7つの変化

行動科学者クリス・アージリスは、人間が未成熟な状態から成熟した状態に成長する過程に、
次の7つの変化があるとしています。

[1]受動的行動から能動的行動へ
[2]依存的状態から自立的状態へ
[3]単純な行動様式から多様な行動様式へ
[4]移り気で浅い関心から複雑で深い関心へ
[5]短期的見通しから長期的見通しへ
[6]従属的地位から主体的地位へ
[7]自覚の欠如から自己統制へ

「質的な成長」とは、能力的にも精神的にも成長することを意味します。
未成熟な状態から成熟した状態へと移行していくことです。


(4)7つの変化を促そう

人間には成長欲求があります。
能力的にも、精神的にも成長したいという欲求を持っています。
それが表に出てこないのは、働きかけ方に誤りがあるからです。

(植物の種子と同じように)適切な働きかけを行えば、発芽し成長します。
「質的な成長」の芽を摘み取るような働きかけは禁物です。
社員一人ひとりに、7つの変化を促す働きかけを日々行っていくことが大切です。


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2011/06/21


社員一人ひとりのリーダーシップ

(1)リーダーシップは誰のもの?

リーダーシップは、トップや上司にのみ求められるものではありません。
「この仕事は私に任せてください!」「次の企画はこうしましょう!」…。
部下から上司へ働きかけていくこと、それは正にリーダーシップです。

社員一人ひとりが、自分の役割・責任を中心にリーダーシップを発揮する!
そんな会社・職場にこそ、活気が溢れています。

活気ある会社・職場づくりは、社員一人ひとりのリーダーシップに掛かっています。


(2)上司の役割とは?

部下からのリーダーシップが大事となると、上司の役割は何になるのでしょう?

上司の役割は「部下のリーダーシップを導く」ことです。
部下一人ひとりのリーダーシップを「引き出し」、その「方向づけ」をすることです。

リーダーシップは、本来誰もが発揮できるものです。
しかし、初めからリーダーシップを発揮する人は稀です。
上司からの働きかけ・刺激によって引き出されるのです。


(3)お客様に対してリーダーシップを発揮する

リーダーシップとは、「相手に対する主体的な働きかけ」です。
上司から部下へのものだけではありません。
自分から上司へ、自分から同僚へ、自分からお客様へ、主体的に働きかけることです。

自らの専門性を活かして、想いの実現へとお客様をリードする!
それがプロとして一番の役割・責任ではないでしょうか?

プロとは、お客様に対してリーダーシップを的確に発揮していく人です。


(4)リーダーシップを育成しませんか?

全国各地で『リーダーシップ集中研修』を開催しています。

管理職や現場リーダーだけではなく、経営者や一般社員の方々にもご参加を戴いています。
リーダーシップ育成の場としてご活用ください。


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2011/05/24


正しい現実認識と戦略(仮説)の進化

●目標未達の原因

目標が未達に終わるのは、戦略に誤りがあるからです。
戦略策定を行った人の現実認識が間違っているからです。

成果が不十分なのは、現実認識に誤りがあるからです。
現実認識が正しければ、思ったとおりの成果が出るはずです。

事実は隠蔽したり、書き換えたりしてはなりません。
事実に対しては、常に謙虚でなければなりません。

目標未達は、自分自身の現実認識の間違いです。
その原因を、自分以外に求めるのも間違いです。


●正しい現実認識と「仮説」

成果が上がらないとき、原因を自分以外に求めるのは勿体ないことです。
成長(正しい現実認識のレベルを上げること)につながらないからです。

正しい現実認識へと導いてくれるのが「仮説」です。
「仮説」とは、目標達成のための「仮の答え」です。

世の中の出来事には法則があります。
でも、人間には法則はわかりません。

人間が「○○の法則」といっているものは全て「仮説」です。
「仮の答え」ですから、新しい発見とともに変えられるのです。

不完全である人間には、完全な答えはわかりません。
でも、不完全であるがゆえに完全を求めたいのです。


●戦略(仮説)を進化させる

人間は、現実を正しく認識することができません。
だからこそ、我々にとって仮説はとても大切です。

仮説は、不安や迷いの中に一筋の光を与えてくれます。
仮説が、方位磁針のように道筋を示してくれるのです。

戦略は仮説です。
成果が不十分なときは、戦略(仮説)を変えるのです。

目標が未達なのに、同じ戦略(仮説)で事に臨んではいけません。
同じ結果が待っています。

戦略(仮説)は、常に進化させて行かなければなりません。
進化させるためには、他者とのコミュニケーションが不可欠です。

個々人が考えた戦略(仮説)には、偏りや見落としがあります。
その弱い部分を、他者からの仮説で補強し、進化させるのです。


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2011/04/26


「依存型から自立型への脱皮」を進めよう!

1.自立と依存

自らの収入で生活するようになると、経済的に自立したといいます。
自立とはいっても、何ものにも依存しないで自立することはできません。

自分を必要としてくれる顧客や会社が存在するからこそ、
収入を得ることができます。
様々な商品やサービスを提供してくれる社会があるからこそ、
収入を使うことができます。

支援してくれる存在があるからこそ自立できます。
私たちは、いろいろなものに依存し自立しています。


2.「自立型」と「依存型」

目を覚ましている子供は、(自らも抱きつこうとするので)
抱いていても軽く感じます。
寝てしまった子供は、(自らは抱きつこうとしないので)
とても重たく感じます。

目を覚ましている子供は「自立型」。
寝てしまった子供は「依存型」です。

非常用の電源設備のある病院は「自立型」。
非常時には自ら電力を賄うからです。

非常用の電源設備がない病院は「依存型」。
非常時になると機能停止に陥ります。


3.依存型社員

依存型社員とは、自ら考え、自ら行動しようとしない社員です。
非常時になっても、「社長が何とかしてくれる」と思っています。

他の人からの支援をあてにしています。
しかし、その支援が不十分だと、相手を非難します。

支援を受けているのに、感謝の気持ちがほとんどありません。
そのことを当然と思っています。


4.自立型社員

自立型社員とは、自ら考え、自ら行動する社員です。
非常時には特に、「何とか自分の力で克服しよう」とします。

他の人も大変なのがわかっているからです。
自分自身の役割・責任を果たすとともに、他者への支援もしていこうとします。

他者からの支援に深い感謝の念をもっています。
支援する側の気持ちを知っているからです。


5.依存型から自立型への脱皮

日本は今、人類がこれまでに経験をしたことがない
「想定外」の事態に直面しています。
この非常時を克服するためには、「依存型から自立型への脱皮」を是非とも
進めなければなりません。


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2011/02/08


経営者の心象を理解する

●経営者と経営幹部

経営幹部とは、経営者と一体となって経営にあたる人です。

経営者と経営幹部が一体化していれば、社内の一体化も強固なものになります。
しかし、一体化していないと、会社としての一体化は揺らいだものになります。


●社内における人間関係の原像

経営者と経営幹部の関係は、どのような意味をもつものなのでしょう?
両者の関係は、その社内における人間関係の原像と言えます。

社内における部門間や個人間の関係には、(そのままと言っていいほどに)
経営者と経営幹部の関係が投影されています。

両者の関係がしっかりとすれば、社内の全ての関係も良好なものとなり、
企業活動の生産性が向上し、業績も良くなります。

経営者と経営幹部の一体化が不十分な場合、社内の全ての関係が揺らいだものとなり、
企業活動の効率は低下し、業績は右肩下がりになっていきます。


●一体化と心象の理解

経営幹部が経営者と一体化するためには、
「経営者の心象を正しく理解すること」が必要です。

口で言うのは簡単ですが、これが非常に難しいのです。
頭では理解しているようでいても、「心からそう思っているか」となると
不十分な場合が多いのです。

経営幹部は経営者の側近ですから、
情報の共有は比較的できているようです(そうでない場合もありますが)。

しかし、情報の共有だけでは、一体化しているとは言えません。
「心象を理解しているか」が大切です。


●心象を理解するための知識・スキル

経営者とは想いの強い人です。心の状態が高いレベルにある人です。

経営者を正しく理解するためには、経営幹部自身も心の状態を高めなければなりません。
経営幹部には、経営者の想いやその心の状態を理解し、共感するための
知識やスキルが求められます。

『経営幹部研修』では、実務を進めるための知識・スキルだけではなく、
経営者の心象を正しく理解・共感するために必要な知識・スキルについてもお伝えいたします。


経営者と経営幹部の一体化のため、そして社内全体の一体化のため、是非この機会をご活用ください。


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