2010/12/14


社員の『考える力』がなぜ育たないのか?

●ある中小企業の社長から次のようなことを言われました。

「最近の社員には『考える力』が不足しています。しかし、それを期待して
皆に考えさせても、できない人はやはりできない。
できない人は社員としての給料を払うことは、だんだんできなくなりますね。
これからは、一部の『考える社員』と『その他の作業する人』と明確にして
いきます。」

この社長の言われていることは、基本的に今の人事政策の流れでしょう。
小売業や飲食業、サービス業など労働集約型産業の場合、パート、アルバイト
比率を上げないと採算が合わなくなっています。


●実際に中小企業でなかなか『考える社員』が育たないのは何故でしょうか?
企業内研修をしていて感じることは、次のことです。

  1.社長がワンマンで、トップダウン型である。自分の考え方や価値観を
    現場に徹底したいと考えている。

  2.幹部もイエスマンが多く、トップの顔色を覗っている。
    優秀な部下が提案をしても、失敗を恐れる幹部に潰される。

  3.普段から考える訓練をしていないため、たまに提案を求めても出てこない。
    自分の考えでなく、ネットや、上司の言葉、マニュアルに答えを探そうとする。


●しかし、私は、中小企業の社員でも決して大手企業の社員に負けない
『考える力』を育てることができると思っています。理由は

  1.『考える力』とは、論理的思考力や理解力のことではなく、「どれだけ
    問題意識を持っているか」ということが重要。学力は関係ない。

  2.最も問題意識の高い社長のそばで常に仕事をするため、社長の思考特性を
    直接学べるチャンスが多い。

  3.考えたことを即実行できる環境にある。やってみて初めてわかる。
    大手ほど従来のやり方を変えることができにくい。

●では、どうすれば『考える力』が育つのか?

私は以下の3つが重要と考えています。

  1.『もっと良くするにはどうしたらいいか』を徹底的に、社長の思考レベルまで
    深めて考えるクセづけをする。

  2.部下の意見や提案を否定しないで、どんどん引き出す上司のマネジメント力を磨く

  3.若手などに思い切って仕事を任せる組織環境をつくる。


船井総研を考えて見ますと、この3つはすべて実現可能な環境にあります。

決して学生時代に優秀でなかった若手社員が、問題意識を持って考えることを徹底的に
訓練されます。船井総研に限らずこの3つは、どの会社でも可能ではないでしょうか。

中小企業が大手と互角に戦うには、社長の考えを理解している、問題意識の高い
『考える社員』が現場にいることに尽きます。

あきらめてはいけません。


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2010/08/10


「考える力」と「実行力」どっちが重要?

リーダーに必要な能力の中で、「考える力」と「実行力」はともに欠かせないものです。
そのポイントについて話したいと思います。

「考える力」とは、仮説構築力のことです。

リーダーでしたら自分の店舗や営業部門の売上や利益をどうやって達成するのか、
その仮説をいくつか持っていなければ、頼りになりません。
リーダーの中には、この考えることが大好きで、いつまでも、長々と計画を考えていて、
中々実行に移さない人がいます。

実を言いますとかつての私もこのタイプでした。
元々私がコンサルタントという職業に興味を持った理由は、コンサルタントという仕事は、
仮説を考える仕事だということです。
この考えるということが好きだった私は、最良と思われる解答を求めて、原因を分析し、
論理的思考を積み上げ、完璧な提案を作るのが得意でした。
クライアントがうなる様な、斬新な切り口や営業アイデアを組み立て提案すると
私のアドレナリンは最高潮に達します。

ところが、私の完璧な仮説は、余り成果を発揮しませんでした。なぜなら中々簡単に
実行できなかったからです。ちょっと手間と時間がかかり、クライアントの現場リーダーに
すぐにやっていただけなかったのです。

当初は中々実行しないクライアント先に原因があると考えていましたが、途中で私の仮説に
原因があることに気づきました。実行することを前提にした仮説を考える必要があったのに、
そこまで考え抜いていなかったのです。

今は、成果を出すためには、仮説構築力よりも「実行力」の方が重要と考えています。
意外と簡単なことができていない現場が多くあります。あいさつ、整理整頓、報連相、
約束を守る、時間厳守・・・などなど。
簡単なことを確実に実行するリーダーが成果を出しています。特にリーダーの役割としては、
自分だけでなくチームのメンバーの実行力を育てることが重要です。

そのポイントは、1.簡単なことをやらせる 2.すぐにやらせる 3.継続させることです。

これをやりますと確実に成果が出てきます。
成果を出すコツは、複雑に考えないで(悩まないで)、単純に考え実行していくことのようです。


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2010/07/06


「プロ店長」が求められる時代が来た!

今年に入り景気もやや回復しつつあるとの報道が出ていますが、
小売業や飲食業、サービス業の現場はまだまだ厳しい状況が続いています。

私の開催する店長の勉強会でも参加の店長に今の現状を聞いてみると、
前年より伸びている店舗は15%~20%くらいで、前年割れの店舗が70%~80%です。

景気の変動で好景気や不景気は繰り返しますが、今後日本においては、人口減少、
少子高齢化や消費税のアップなどは明らかで、消費が伸びていくことは考えにくいのが現状です。

企業や店舗においては、今後は縮小する限られたパイを取り合う競争が一段と激しくなると考えられます。
このような環境でどのように売上や粗利益、営業利益を確保していくか、簡単ではありません。
普通にやっていたのでは、どんどん売上が落ちて、最終的に赤字に転落してしまいます。
まさに「プロ店長」でないと業績を伸ばすことは難しいと感じます。

「プロ店長」とはどんな能力を持っている人でしょうか?
私は特に以下の3点を重要と考えています。

1.基礎能力がしっかりしていて、どのような環境にも対応でき、安定した成果が出せる
2.顧客の視点に立ってニーズを掴み、積極的に新しい提案をすることができる
3.逆境でも部下やスタッフを励まし、前向きに行動させることができる

この中の「基礎能力」ですが、商売において店長に求められるのは「マーケティングの基礎能力」のことです。

店づくりの基本である、「商品力」「売場力」「販促力」「接客・サービス力」を高める基本原則を知っておくことは、
店長として最低限必要なことです。

私どもコンサルタントもまず「船井流マーケティングの原則」を入社3年間で徹底的に学ばないと
その後いくら経験を積んでもプロにはなれません。

本来は今求められるのは、時流変化に対応するマーケティングの応用力、実践力なのですが、
基本をしっかり理解していない店長は、きちんとした応用ができず、自己流の営業政策しか立てれません。

本来店舗の現場で5年から10年くらい鍛えられて店長に指名されているので、それなりの経験は積んでいるのですが、
論理的、体系的な勉強はしていません。
ちょっとそのあたりの勉強をしていただくだけで、視野や思考が広がり、応用力も発揮できるようになります。

プロにとってはこれからの時代は自分の力を示すチャンスです。
自分の能力を鍛えておけばいつでも出番が廻ってきます。

プロ店長を育てられる企業が今後伸びていくと確信しています。


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2010/06/08


会社を潰さないために押さえておくべき“攻めと守りの財務”とは?

今回は経営者に必須の財務についてお話しさせていただきます。

経営者にとって最も重要なことは“会社を潰さないこと”ではないでしょうか。
昨年はリーマンショックの影響もあり、約1万5000社が倒産しました。
今年に入り政府の金融支援策もあり10%ほど減少していますが、
まだ毎月1000社ほど全国で倒産しています。

「なぜ潰れたのか?」

直接的な原因は販売不振にあります。
今回のような急激な景気の後退で販売不振に陥り、資金繰りが立ち行かなくなるケースです。

しかし、コンサルタントを20年やっていると、
倒産する会社にはもっと重要な原因があることが分かります。
それは、「経営者が財務をよく理解していなかった」ことです。販売不振だけでは潰れません。

「経営者は何を理解していなかったのか?」

私は次の3点が重要ではないかと感じています。

 1.投資の安全水準を知っているか
 2.不景気になっても返済できる道筋を立てているか
 3.お金の使い道を誤っていないか

どの企業にも“ここぞ!”という攻めのタイミングがあります。
そのチャンスを逃さず攻める経営者でないと企業を成長させることはできません。

しかしまた、不景気は約10年周期でやってきますし、どの企業にも必ず何度か危機が訪れます。
優れた経営者は、いち早く危険を察知し、危機になる前に財務的な対策(守りの財務)を打ちます。
売上が下がり始めた、在庫が増えている、新規に出店した店が不調である、
このような兆候を見逃さず、強い危機感で即座に問題に取り組みます。

私は8年前から経営者のための勉強会「財務体質強化セミナー」を開催しています。
目的は中小企業の経営者や後継者に、会社を潰さないための財務のツボを学んでいただくためです。
やはり、最高意思決定者であるトップが財務を押さえておくことは、必須だと感じます。

是非一度徹底的に勉強されることをお勧めします。


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2010/04/27


儲けと原価意識

会社を経営する目的とはなんでしょうか?
社会や地域に貢献すること?お客様の生活に役立つこと?

確かに貢献することも重要だと思います。
しかし、会社はボランティアではありません。
しっかり儲けなければ「会社」とは言えないのではないでしょうか。
会社は儲けがなければ存続できません。また、従業員を幸せにすることはできません。

では、儲かる会社は何が違うのでしょうか?

私は今から23年前、まだバブル景気が続いていた時代ですが、
中途で現在の船井総研に入社しました。

入社して間もない私は、社内にある雑誌やレポート、資料を読み、
「これは役に立ちそうだな」と思ったものを見つけるとコピーを取って、
自分なりに勉強をしていました。

ところが、それを見つけた当時の上司に厳しく注意を受けてしまいました。

「君はまだ自分の給料分も稼いでいない。
 稼いでもいないのに経費だけ人並みに使ってはいけない。
 先輩がコピーしていても、君は必要な箇所は手書きで写しなさい!」

船井総研はコンサルタント会社ですから、当時もどんな会社よりも利益率は高い会社でした。

世間はバブルで経費も使い放題なのに、こんなに儲けている会社がコピー1枚にも
ここまでうるさいのかとびっくりしました。

しかし、小さな経費も成果(=売上や利益)に繋がらない経費は使わないということ、
つまり「原価意識」を徹底しているからこそ儲かっていたのです。

この伝統は創業者の船井幸雄の考えであり、今も船井総研で継承されています。

会社の金だから、予定以上に儲かっているし経費は余っているんだから、
どうせ我々の給料も安いんだから、少しくらいは余分に使ってもいいだろうという
「サラリーマン意識」の社員が増えると儲からなくなってきます。

ですから、儲ける会社が一番違う点は、
トップを初め、幹部、現場リーダー、一般社員の原価意識にあるのです。

原価意識のない社員が増えれば会社は間違いなく危機になります。

しかし単なる「ケチ」と「原価意識」は違いますのでご注意下さい。


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2010/04/13


部下のほめ方、叱り方

私の主催する「店長研修」や「リーダー管理職研修」で
店長やリーダー同士のフリーディスカッションをやりますと、
必ず盛り上がる話題が「部下の指導育成」や「部下管理」のことです。

同じ立場の仲間に話すだけで、気分が晴れるようで、
誰もがストレスを感じ、苦労されているなと感じています。

皆さん、部下のモチベーションに気を使う余り、自分の本音を抑えながら、
ほめたり、叱ったり、励ましたりしているようです。

弊社創業者の船井幸雄は、「ほめること」の天才でした。
社員を怒ったり、叱っている姿はほとんど見たことがありません。

船井幸雄はほめ方のポイントとして、
「ほめ上手な人は相手の目線まで下りていってほめることができる」
と言っています。

仕事はバリバリできる、リーダーとしての心構えやリーダーシップも素晴らしい。
そんなリーダーなのに、部下は一向に育たない、途中で辞めてしまう。
そんな人は、ちょっと自分の目線を下げて、「ほめること」を勉強する必要があります。

最近のリーダーにとっては、ほめるよりもっと難しいのが「叱ること」のようです。

最近の若手は小さいころから叱られたことが少ないようで、
わが社のあるリーダーも「ある若手の男子社員を叱ったら泣かれてしまって困った」と
愚痴をこぼしていました。

叱りのポイントも講座でお伝えしていますが、実際にどう使うかは誰もが悩み、迷います。

私は、船井幸雄より「親身法」を教わり、「ほめる」「叱る」を迷わなくなりました。
相手が自分の弟や妹、息子だったらどうするのかをイメージして、接するようにするのです。
つまり、愛情を持って「ほめるべき点はほめる」「叱るべきことは叱る」ということです。

迷っている方は一度使ってみてください。必ず相手に伝わり、皆様のストレスもなくなります。


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2010/02/02


部下のモチベーションを下げない!

リーダーシップの要素として「部下のモチベーションを上げる」ということがあります。

私が主催している「リーダー・管理職養成塾」では必ず一講座は時間を取り、
そのポイントをお話しています。

内容としては、「やる気の法則」「長所伸展法」「褒め方、叱り方」「部下との対話」
「傾聴の技術」「目標設定法」などです。

現状のリーダーを観察してみると、まず「部下のモチベーションを下げない」ことを
考える必要があると思います。
鈍感な幹部やリーダーは自分が部下のモチベーションを落としていることに全く気づかず、
逆に「どうだ!これで少しは皆もやる気になっただろう」などとトンチンカンな人がいます。

次のような幹部やリーダーになっていませんか?

 1.部下の手柄を横取りする
 2.自分が間違っても謝らない
 3.部下との約束を守らない
 4.問題が発生すると逃げる
 5.うまくいかないと言い訳をする
 6.部下の提案をすぐ否定し、その理由を述べる
 7.手柄話や自分の実績を自慢する
 8.部下を傷つけるコメントをする
 9.言うことがコロコロと変わる
10.反論されると、すぐ感情的になり怒る

組織の中で、2:6:2の原則で見ると、
上位20%の部下にはモチベーションアップの手法など必要ありません。

彼らは常に自分で高いモチベーションを持っています。
しかし上司がこのような言動をすると、間違いなく優秀な彼らのやる気は落ちてしまいます。

真ん中の60%、いわゆる普通の部下のチベーションは
日替わり、集替わり、月替わりで上ったり、下がったりとコロコロ変わります。

リーダーの指導力や対応の仕方で大きくやる気が変わってしまいます。
くれぐれも部下のモチベーションを落とす自分の言動には気を付けてください。


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